1965年、可能性を追い求めて『シエラデザインズ』は始動した。
ジョージ・マークスとボブ・スワンソンとの出会いは、アメリカでアウトドアが新たな文化となる前の1960年代の初め、カリフォルニア州バークレーにある「スキーハット」というアウトドア用品を扱うショップだった。
ジョージは1931年生まれ。ニューヨーク大学フランス語学科を卒業後、アメリカ海軍の南極基地で科学調査に1年半ほど携わっていた。1933年生まれのボブは、中退だが州立大学バークレー校(UCB)にかつて籍を置いていた。
ヒッピー・ムーブメントに憧れ、バックパッカーとなった二人の落ち着いた先が「スキーハット」だったのだ。
ボブがジョージの担当していた製造部門に新しく入ってくるや、二人はすぐに意気投合。
ショップのオリジナル製品の改良や修理などをこなすうちに、自分たちも気づいていなかったクリエイティブな才能と旺盛な探求心から、新しいアイデアが次々とひらめいた。
ところが、いくら革新的な提案を出しても、ショップのオーナーが認めてくれない。自分たちの夢と可能性を追求するため二人は「スキーハット」から独立することを決意する。
1965年、バークレーの隣町リッチモンドに、わずかな資金でロフト付きの倉庫を手に入れると自分たちの工房に改装。
こうしてバックパッキング用品を製造する『シエラデザインズ』が始動した。
その名前は雄大にそびえ立つシエラネバダ山脈に由来する。
1968年、
"オリジナル60/40マウンテンパーカー"を発売。
横糸に高強度のコットンを60%、縦糸に高密度ナイロンを40%用いた生地を採用し、雨に濡れればコットンが膨張し、ナイロンを圧縮して雨の侵入を防ぎ、乾けばコットンのナチュラルな通気性が衣類内を快適な環境に整える。
まさに今の時代の透湿撥水素材を先取りする高機能パーカーだった。
"シエラデザインズ・オリジナル60/40マウンテンパーカー"はそのフロンティアスピリットとともに今でも生産され続け、創立50年を数えるシエラデザインズの代表作として、誠実なるアウトドアの仲間たちに熱く支持されてる。
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1965
ジョージ・マークスとボブ・スワンソン、カリフォルニア州リッチモンドにてシエラデザインズ創業。
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1968
60/40マウンテンパーカー登山史上、
最も素晴らしい製品。 -
1971
チームワーク
素晴らしい時間を始めよう! -
1987
ミータライトを発表。軽く、素早く設営でき、手本にされることの多いこのテントは、バックパッカー2001エディターズチョイスでも金賞受賞。
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1994
シエラデザインズはカリフォルニア州
エミリービルに移転。
研究所と研究&開発部門の施設を拡充。 -
2003
シエラデザインズは2003年より、
コロラド州ボルダーに本拠を移転。 - 2013
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2015
シエラデザインズ創業50年
- 2017